自社ローンはオートローンよりも審査が柔軟で多くの方が利用できる仕組みですが、必ずしも全員が通るわけではありません。
そこで仮審査を受けることで本審査に進む前に通過の可能性を確認でき、安心して手続きを進めることができます。
本記事では仮審査の具体的な手順や審査基準、またオートローンとの違いを詳しく解説します。
仮審査や本審査に落ちる原因とその対策も紹介しているため、自社ローンを検討している方はぜひ参考にしてください。
自社ローンの仮審査とは
まずは自社ローンで行われる仮審査とは何かを、解説します。
本審査の前に受ける審査
自社ローンの仮審査は、本審査の前に申込者の基本的な情報や返済能力を簡易的にチェックするためのプロセスです。
この審査は、申込者がローンを組む能力を早い段階で判断するために行われます。
仮審査を通過することで、希望する車種や予算の検討が具体的に進められるでしょう。
ただし、仮審査に通過したからといって本審査もクリアできるとは限らないため、注意が必要です。
チェックされるポイント
自社ローンの仮審査では主に収入状況や雇用形態、保証人の有無などが審査の中心となります。
簡易的ではあるものの、基本的に本審査と確認される内容はほぼ同じです。
仮審査では書類提出が不要なことも多く、基本情報にもとづいて短時間で結果が通知されます。
本審査の前に手軽に受けられるのはメリットでしょう。
必要な書類
自社ローンの仮審査に必要な書類は、不要なケースがほとんどです。
電話やフォームで申し込みできる場合もあるため、必要情報を記入する手間や時間はかかりません。
ただし、販売店によっては本人確認書類と収入証明書などを求められる可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。
たとえば、本人確認書類は運転免許証やマイナンバーカード、健康保険証などが一般的に使用されます。
一方の収入証明書は源泉徴収票が基本ですが、用意できない方や自営業者の場合は確定申告書や給与明細でも可能か確認しておきましょう。
書類の準備をしっかり行うことで、スムーズに仮審査を進められます。
審査結果が出るまでの時間
自社ローンの仮審査は審査結果が比較的短時間で出るのが大きな特徴で、多くの場合は数時間以内、早くて数分で結果が通知される販売店もあります。
基本的に自社ローンは信販会社を介さない独自審査のため、プロセスが簡略化されています。
審査が迅速に行われることで、購入希望者は計画を早期に進められるでしょう。
また、短時間で結果が出ることにより、ほかの車種を検討する時間も十分に確保できます。
短時間で結果が出る仮審査は、購入計画を迅速に進めるための有効な手段です。
オートローンの仮審査との違い
銀行やディーラーで組むオートローンと、自社ローンの仮審査は主に以下の点で異なります。
自社ローンは仮審査の結果が出るまでに数時間や数分で終わることもありますが、オートローンは数日程度かかる場合もあります。
なぜなら、オートローンは仮審査の段階で信用情報を確認することもあるため、結果が長引くケースも珍しくないからです。
一方で自社ローンは販売店が独自の基準で審査するため、スピーディーに結果が出るのが特徴です。
また、オートローンでは仮審査の結果が信用情報機関に記録されることはありませんが、照会履歴は残る場合があります。
自社ローンは信用情報機関に照会しないことから履歴が残る心配はなく、ほかの審査に影響を与える可能性はほとんどありません。
ただし販売店によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
仮審査後に行う自社ローンの本審査とは
続いては、仮審査後に行う自社ローンの本審査について解説します。
契約の可否を判断するための審査
自社ローンの仮審査に通過した後、次に進むべきは本審査の申し込みです。
仮審査で問題がなければ、正式にローン契約を結ぶための本審査が行われます。
本審査では、仮審査よりも詳細な情報をもとに審査が進められるのが特徴です。
この段階で申請者の返済能力や信用情報が厳密に確認され、ローンの契約に向けた最終的な決定が下されます。
チェックされるポイント
本審査では仮審査と同様に、申請者の収入や支出、過去の借入履歴などが主に確認されます。
確認される内容はほとんど同じですが、本審査ではさらに詳細な情報が求められます。
また、ローンの利用目的や購入する車両の状態もチェックされ、申請者が適正にローンを利用できるかが判断されるのが一般的です。
この段階で問題がなければ、ローン契約が結ばれることになります。
必要な書類
本審査を受ける際には、以下の書類が必要になることが一般的です。
これらの書類を提出することで、審査が行われます。
正確かつ迅速に必要書類を準備することが、審査をスムーズに進めるために重要です。
審査結果が出るまでの時間
自社ローンの本審査の結果が出るまでの時間は、数時間から当日中に出るのが一般的です。
なぜなら、自社ローンが販売店独自の審査基準を採用しているため、銀行や信販会社のローンと比べて手続きが簡略化されているためです。
ただし、申込者の信用状況や必要書類の準備状況によっては、審査が遅れる場合もあるため注意しましょう。
とくに収入証明や身分証明が不足していると、審査に時間がかかる可能性があります。
自社ローンを利用する際にはスムーズに手続きを進めるため、事前に必要書類を用意しておくことが重要です。
また、審査結果が早く出るメリットを生かし、車両の購入計画をスピーディーに進められる点を活用しましょう。
販売店に確認しながら準備を進めることで余計なトラブルを防ぎ、希望する車の購入をスムーズに進められます。
オートローンの本審査との違い
自社ローンの本審査はオートローンと比較して結果が出るまでの時間が短く、審査に通過しやすい点が特徴です。
オートローンでは信販会社や銀行が信用情報をもとに厳密な審査を行うため、結果が出るまでに時間がかかります。
よって、ディーラーローンでは通常数日、銀行ローンでは長くて1週間程度かかることが一般的です。
一方で自社ローンは販売店が独自の基準で審査を行うため、外部機関を介さず手続きが簡略化され、数時間から当日中に結果が出るケースが多くなります。
また、信用情報を照会しない場合もあるため、他のローンよりも審査に通過しやすい点がメリットです。
このように自社ローンは審査結果のスピードが速く、さらに審査にも通過しやすい仕組みです。
急いで車を購入したい方や信用情報に自信がない方にとって、有力な選択肢となるでしょう。
自社ローンの仮審査に通ったら本審査にも通る？
自社ローンの仮審査に通ったとしても、本審査に必ず通るとは限りません。
仮審査は、申込者の基本的な条件を確認する簡易なプロセスであり、詳細な信用状況や返済能力を深く調査するものではありません。
本審査では実際の収入状況や提出された書類にもとづいて、より厳密な評価が行われます。
そのため仮審査を通過しても、本審査で否決される可能性はあるため注意しましょう。
自社ローンの仮審査・本審査に落ちる原因
自社ローンの仮審査・本審査に落ちる原因は以下のとおりです。
なお、上記に該当する場合でも仮審査・本審査に通過することもあるため、絶対ではありません。
ただ、落ちてしまう可能性は高まるため、事前に確認しておきましょう。
返済能力がないと判断された
自社ローンの本審査では返済能力がないと判断された場合、審査に通過しないことがあります。
自社ローンは審査に通過しやすいのが特徴ですが、収入が不安定であったり支出が収入を上回ったりする状況では、返済能力が不十分と見なされるからです。
そのためにも、審査に通過するには収入と支出のバランスを整えましょう。
必要書類をきちんと準備し、過去の借入で問題があった場合は改善の努力を示すことが審査突破のポイントです。
保証人がいない
保証人がいない場合も、審査に通らないことがあります。
販売店によっては、申込者の信用状況や借入金額に応じて保証人を求める場合があるからです。
とくに申請者の収入が不安定であったり、信用情報に懸念があったりする場合は、保証人が返済の確実性を補完する役割を果たします。
保証人がいない場合は返済能力が低いと評価されることがあり、本審査に影響を及ぼすことがあります。
保証人を求められる可能性がある場合は、事前に信頼できる家族や知人に協力をお願いしておくと安心です。
また、自身の信用を補強するため、安定した収入や必要書類を整えて審査に備えることが重要です。
多額の借り入れがある
自社ローンの審査では、ほかに多額の借り入れがある場合も審査に通らない可能性があります。
申込者の現在の借入状況も詳しく確認されますが、月々の返済負担が大きいと判断されると、追加の借入に対する返済能力が不足していると見なされることがあります。
審査に通るためにはほかの借入額を整理し、可能であれば完済をするなどして返済能力を示すことが重要です。
また借入額が多くない車を選定するのも、審査に通過するコツです。
車を使用する必要性が低いと判断された
自社ローンは車を使用する必要性が低いと判断されると、本審査に通らないことがあります。
とくに返済能力が低く、車を必要としない職業や生活環境にあると判断される場合は落ちる可能性が高まります。
もしも車が生活や仕事で不可欠な方は、必要性を具体的に説明することが重要です。
申告内容に虚偽の内容があることが発覚した
自社ローンの本審査で申告内容に虚偽が含まれていることが発覚した場合、審査に通らない可能性が非常に高くなります。
とくに年収や勤務先に関する虚偽の申告は、ローン審査において重大な問題です。
販売店は顧客の信用情報をもとに返済能力を評価しているため、不正確な情報が提供されるとその信用が大きく損なわれます。
とくに虚偽申告は意図的なものと判断されることが多いため、信用の回復が難しいでしょう。
審査に通るためには申告内容を正確に記載し、誠実な対応を心がけることが不可欠です。
万が一記入ミスがあった場合も、速やかに修正を申し出ることで信頼を維持することができるでしょう。
公的書類を用意できなかった
公的書類を用意できなかった場合は審査に進むことができず、そもそも車の購入手続きが進みません。
販売店は審査を進める際に身分証明書や印鑑証明書などの公的書類を求めますが、これらの書類が揃わないとローン契約どころか車両購入の手続き全体が滞ってしまいます。
スムーズに手続きを進めるためには、販売店が求める書類を事前にしっかりと用意しておくことが重要です。
必要書類が分からない場合は事前に販売店に確認し、抜け漏れがないよう準備しましょう。
自社ローンの仮審査・本審査に通過するには？
自社ローンの仮審査・本審査に通過するには、以下の内容を押さえましょう。
それぞれ解説します。
確実に返済できる借入額を設定する
自社ローンを利用する際には、確実に返済できる借入額を設定することが重要です。
ローン審査では返済能力が重視され、収入に対する借入額の適正さも判断基準のひとつです。
仮審査でもこの点が確認されるため、無理な借入額を設定してしまうと返済負担が大きくなり、審査を通過できない可能性が高まります。
また、過剰な借入は生活費やほかの支出を圧迫し、返済が困難になるリスクを伴います。
仮審査を受ける前には自分の生活費や支出を冷静に見直し、返済可能な範囲内で借入額を設定することが大切です。
過剰な借入を避けることで審査の通過率が上がり、返済計画も無理のないものになります。
頭金や保証人を用意する
自社ローンの本審査を通過するためには、頭金の用意や保証人を立てることが効果的です。
とくに高額のローンを希望する場合や信用に不安がある場合、頭金の支払いはローン会社にとって信頼性のある対応と評価されます。
また、保証人を立てることで返済の確実性が高まり、審査が有利に進む可能性があります。
前述のとおり、保証人は返済能力がある家族や知人に協力を依頼することが一般的です。
頭金の準備や保証人の手配を整えることで審査通過率が向上するだけでなく、返済計画が現実的なものとなります。
これらの努力を事前に行い、スムーズなローン契約を目指しましょう。
虚偽の申告をしない
ローン審査において、虚偽の申告をせずに正直に情報を伝えることが非常に重要です。
とくに収入に自信がない場合は、審査に通過したいがために事実と異なる情報を申告したくなるかもしれません。
しかし、虚偽の内容が発覚すると仮に一度審査を通過した場合でも取り消され、ローン契約そのものが無効となる可能性があります。
一方で正直に申告することで販売店が購入者の状況を理解し、柔軟に対応策を提案してくれるケースもあります。
誠実な姿勢が、スムーズなローン審査や購入手続きの鍵となるでしょう。
まとめ
本記事では、自社ローンの仮審査について解説しました。
自社ローンの仮審査では本審査の前に簡易的に収入や返済能力を確認されるため、受けておくのも良いでしょう。
ただし、仮審査に通過した場合でも本審査で落ちてしまうこともあるため気を付けましょう。
仮審査を利用し、自社ローンの本審査に備えましょう。
