自社ローンの審査に落ちてしまい、不安になっている方もいるでしょう。
「銀行ローンやディーラーローンと比較して通りやすい」と言われている自社ローンに落ちた場合は、車を購入できるのかと焦ってしまうかもしれません。
本記事では自社ローンに落ちる主な原因を分かりやすく解説し、審査通過率を高めるための具体的な対策も紹介します。
落ちる人の特徴を知りたい方も、次の審査に向けて対処法を探している方もぜひご覧ください。
自社ローンに落ちた原因
自社ローンに落ちた人によくある原因は、以下のとおりです。
それぞれの理由を解説します。
ほかに多額の借入がある
自社ローンは審査に通りやすいと言われているものの、多額の借入がある場合には審査が厳しくなる傾向です。
他社のローンやクレジットカードの利用残高が多い場合は「返済に余裕がない」と判断される場合があるからです。
とくに複数のクレジットカードで高額の未払いが残っている場合や、他社ローンの支払いが重なっている場合は、販売店が返済能力に疑問を抱く可能性が高まります。
なお、自社ローンは総量規制の対象外のため、他社から借入がある方は必ず落ちるわけではありません。
総量規制とは借入総額が年収の3分の1を超えてはならないとの法律ですが、自社ローンはこれに該当しません。
しかし自社ローンでは返済能力を重要視するため、現在の借入状況も審査のポイントにはなります。
自社ローンの審査に落ちないためには現在の借入額を適切に管理し、収入に対して無理のない返済計画を示すことが重要です。
収入面に不安がある
自社ローン審査において、安定した収入があるかどうかも評価されるポイントです。
収入が不安定である場合は返済が困難になるリスクが高いと判断されて、審査に落ちる可能性があるからです。
とくにフリーランスや自営業者などの収入に変動がある職業の場合は、安定性を示すための追加資料が求められることがあります。
また、収入証明書を提出できない場合も、審査に通過するのが難しくなる要因となるため注意しましょう。
自社ローンの審査時に求められる書類は以下の記事で解説しているので、何を用意すべきか分からない方は参考にしてください。
保証人がいない
自社ローンでは、保証人の有無も審査に影響を与える要因です。
保証人がいることで販売店は購入者の返済リスクを軽減できるため、審査の通過率が高まります。
しかし、保証人がいない場合は返済能力に疑問が残ると判断され、審査が厳しくなる可能性があります。
とくに、購入者自身の収入や信用情報に不安がある場合は、保証人がいないことで審査通過がさらに難しくなる傾向です。
自社ローン審査をスムーズに進めるためには信頼できる保証人を事前に準備し、必要に応じて保証人の収入証明書なども準備しておくことが重要です。
保証人がいることで、審査通過への大きな一歩となるでしょう。
車の使用用途による影響
購入する車の使用目的も、自社ローン審査に影響を与えることがあります。
たとえば、通勤や仕事に必要な車であれば生活に密接に関連すると判断されて、審査に落ちるケースも珍しくありません。
しかし、旅行やレジャー目的の車は必要性が低いとみなされて、審査に影響を与える場合があります。
車の購入目的を明確にし、生活に役立つものであることを説明することで、審査の可能性を高めることができるでしょう。
店頭での対応に問題があった
自社ローンの審査時には書類や収入だけでなく、店頭での購入者の態度や対応も確認されています。
販売員は購入者と直接対話するなかで、コミュニケーションの取り方や信頼性もチェックしているからです。
たとえば、話を聞かなかったり態度が横柄だったり、また購入に関する説明に矛盾が多かったりする場合は「信用に欠ける」と判断される可能性があります。
とくに自社ローンは販売店が購入者の購入資金を立て替える仕組みのため、信頼関係が不可欠です。
販売員とやり取りする際は丁寧かつ誠実な態度を心掛け、質問には正確に答えることが審査通過への一歩となります。
生活保護を受給している
自社ローンの審査では、生活保護を受給している方は落ちやすいとされています。
自社ローンの返済を生活保護費から行うことは生活保護の本来の目的に反するため、原則として認められていないからです。
ただし、生活保護を受給している方全員が、自社ローンを利用できないわけではありません。
たとえば、車がないと生活が成り立たない地域に住んでいる方や、就職活動のために車が必要な場合、あるいは通院などの理由で不可欠なときは、例外的に審査を通過する事例もあります。
生活保護を受給していても車の必要性を明確に説明するなど、販売店に相談してみると良いでしょう。
収入に見合っていない車を選んだ
購入予定の車が収入に見合わない場合は、自社ローンの審査に通らない可能性があります。
自社ローンに限らず、ローンの審査では月々の返済額が収入に対して適切であるかが重要視されるからです。
そのため、収入が限られているにもかかわらず高額な車を選ぶと、返済が困難になるリスクが高いと判断されて審査通過が難しくなります。
また、返済計画を立てた際に生活費やその他の必要支出を圧迫するような金額である場合も、審査が厳しくなる要因です。
ローン契約は長期にわたるため、無理な購入は購入後の生活を圧迫する原因にもなります。
車を選ぶ際には収入に見合った価格帯を意識し、現実的な返済計画を提案することが大切です。
自社ローンの審査に落ちた際の対処法!
自社ローンの審査に落ちた際は不安になるかもしれませんが、落ちた原因を把握して次回の審査に向けて準備をすることが重要です。
審査に落ちた際の対処法を紹介するため、再チャレンジするための参考にしてください。
信用情報を改善する
自社ローンの審査を通過するためには、信用情報を改善することが重要です。
信用情報機関(CIC、JICC、KSCなど)から自身の信用情報を取得することも可能なため、過去の滞納や債務不履行の履歴を確認するのも良いでしょう。
問題があった場合でも原因を把握して、計画的に対策を進めることが大切です。
とくに未払いのある借入を返済することで、審査に通過する場合もあります。
また、クレジットカードの利用限度額を抑えて、無駄な借入を避けることも審査通過に繋がるかもしれません。
信用情報を改善して収入や返済計画の信頼性を示すことで、可能性を大幅に高められるでしょう。
頭金を用意しておく
頭金を用意することは、自社ローン審査を有利に進めるための重要なポイントです。
頭金を支払うことで販売店に対し、自分自身が返済に対して誠実であることを示す信頼材料となります。
とくに頭金が多いほど、後々の返済が楽になる点もメリットです。
審査に落ちた場合でも頭金を計画的に貯蓄することで販売店からの信頼を得やすくなり、審査通過率が向上するでしょう。
保証人を立てる
信頼できる保証人を立てることも、自社ローンの審査に落ちた場合の有効な手段です。
保証人が安定した収入を持っており信用情報に問題がない場合は、購入者の返済リスクを低減する要素として評価されるからです。
これにより、販売店が抱えるリスクが軽減されるため、審査が通りやすくなります。
なお、保証人は家族や親せきなどに依頼するのが一般的ですが、十分な理解と同意を得ることが重要です。
購入者が返済できなくなった場合には保証人にローンの支払い義務が発生する可能性があるため、契約内容をしっかり説明しましょう。
虚偽の申告をしない
自社ローンの審査では虚偽の申告を行わず、正確な情報を提供することが大切です。
虚偽の申告が発覚すると販売店との信頼関係を損ない、審査だけでなく将来の取引にも悪影響を及ぼします。
自社ローンは柔軟に対応してもらえることが多いため、正直に状況を説明するほうが結果的に有利になる場合があります。
虚偽の申告は審査を一時的に通す意図で行いたいと思うかもしれませんが、後々のリスクを考えると得策ではありません。
販売店に正直に対応して信頼関係を築くことで、審査をスムーズに進められるでしょう。
自身の収入に見合った車を選ぶ
自分の収入に見合った車を選ぶことは、無理のない返済計画を立てるための第一歩です。
前述のとおり自社ローンの審査では収入に対して返済額が適切であることが重視されるため、購入する車が収入に見合わない場合は審査が通らない可能性があります。
しかし、車種やグレードを見直して収入に合った価格帯の車を選ぶことで、負担を軽減できて審査通過の可能性を高めることができます。
また新車を考えていた方も、中古車を選ぶことで柔軟に対応してもらえるかもしれません。
自身の予算と収入に合った車を選ぶことで審査をスムーズに進められるだけでなく、購入後の生活も安定させられるでしょう。
販売店を変える
自社ローンの審査基準は販売店ごとに異なるため、審査に落ちた場合は販売店を変えることで通過する可能性があります。
異なる審査基準が適用されることがあるため、一度審査に落ちても別の業者で通るケースがあります。
また、販売店によっては頭金の用意や保証人を立てることで、審査が通る事例も珍しくありません。
落ちてしまった場合でも違う販売店を検討し、自分に合った条件や審査基準の業者を選ぶことで、審査通過の可能性を広げられるでしょう。
就職してから1年後に申し込む
勤続年数が短い場合は、就職してから1年後に申し込むことで審査通過の可能性が上がる場合があります。
自社ローンは現在の返済能力を重視するため勤続年数が大きな要因ではありませんが、安定性を示す一つの指標として考慮されることがあるからです。
就職後1年程度が経過すると、収入が安定していると判断されやすくなり審査通過率が向上します。
今すぐ車を必要としている方には向いていませんが、少し待つ余裕がある場合には有効な選択肢となります。
その間に収入証明や信用情報を整備して安定性をアピールすることで、審査に通りやすくなるでしょう。
自社ローンの審査に落ちた履歴は残る?
自社ローンの審査に落ちたことで、今後の審査に影響を及ぼすのではないかと不安に思うでしょう。
自社ローンの審査に落ちた履歴は残ってしまうのか、詳しく解説します。
基本的には履歴に残らない
自社ローンの審査に落ちた履歴は、基本的に信用情報に残ることはありません。
一般的なオートローンのように、CICやJICCなどに信用情報の照会が行われないからです。
そのため、過去にオートローンで審査落ちを経験した方や信用情報に不安を抱いている方でも、安心して手続きを進めることができます。
ただし、販売店独自で審査情報を管理している可能性もあるため、審査前には念のため確認しておきましょう。
不安な方は仮審査がおすすめ!
自社ローンの審査に不安がある方は、実際の審査を受ける前に「仮審査」を受けることおすすめします。
仮審査を受けることで自分が審査に通る可能性があるかを事前に確認でき、心の準備ができます。
また、仮審査では簡単な審査基準で判断されて本審査よりも負担が少なく済むため、早めに申し込んでおくと安心です。
仮審査では一般的に身分証明書や収入証明書などの基本的な書類にもとづいて、審査が行われます。
仮審査を通過すれば本審査への道が開けますが、仮審査に通ったからといって必ずしも本審査に通るわけではありません。
場合によっては本審査で追加書類を求められることもあるため、販売店に事前に確認しておきましょう。
まとめ
本記事では自社ローンの審査に落ちる人の特徴や、落ちた場合の対処法を解説しました。
自社ローンは柔軟な審査基準が特徴ですが、購入者の収入や状況によっては審査に落ちることもあります。
とくに、車以外にほかで多額の借入があったり収入に見合わない車を選んだりすると、通過するのは難しくなる傾向です。
審査に通過するためには信用情報の改善や頭金の準備、信頼できる保証人の確保が有効です。
また、審査基準は販売店によって異なるため、他社の審査を受ければ通る可能性はあります。
審査落ちの原因を見直して適切な対策を取り、再挑戦の成功率を高めましょう。