15万キロの車は売れる【距離だけで決まらない】査定額が変わる主な条件

15万キロ走った車でも売却は可能です。

走行距離だけで査定額が決まるわけではなく、年式、車種、グレード、車両の状態、整備履歴、そして売却先の販路によって評価は変わります。

低走行車と比べると価格面で不利になりやすいからこそ、車種や状態ごとの条件を整理し、売却先を見極めることが大切です。

筆者コメント

筆者はこれまで、走行距離15万キロ超の車や10年以上経過した車の売却に直接携わったり、親族の査定に立ち会ったりしてきました。

その過程で感じたのは、走行距離の数字だけを見て「もう価値がない」と判断してしまうのは早すぎるということです。

この記事では、そうした体験から得た判断軸と公的データをもとに、15万キロ車の売却を検討する際に必要な情報を整理しています。

15万キロの車でも売れる!距離だけで価値は決まらない

15万キロという数字を見ると「もう廃車にするしかないのでは」と感じるかもしれません。

しかし、中古車の価値は走行距離だけで決まるものではありません。

車種や年式、整備状態、さらには国内外の需要によって、15万キロ超の車にも値段がつくケースは少なくないのが実態です。

ここでは、値段がつく理由と、16万・17万キロまで伸びた場合の考え方を整理します。

15万キロ超の車が売れる理由と距離が伸びた場合の考え方

15万キロ超でも値段がつく3つの理由

15万キロを超えた車に値段がつく背景には、大きく3つの要素があります。

  1. 国内の中古車需要
  2. 海外への輸出需要
  3. 部品・素材としての価値

まず、国内の中古車市場で一定の需要がある車種は、走行距離が伸びていても買取対象になり得ます。

ミニバンや軽自動車、SUVなど生活実用車として人気のある車種は、多走行でも中古車として流通する余地があります。

次に、海外への輸出需要です。

財務省の貿易統計によると、2024年の中古乗用車の輸出台数は約136万台に達しています(出典:財務省 貿易統計(e-Stat))。

アフリカや中東、東南アジアなどでは日本の中古車への需要が根強く、国内で評価されにくい高走行車でも、海外向けの販路を持つ買取業者であれば価格がつくことがあります。

3つ目は、車両としての再販が難しくても、部品やパーツとしての価値が残る点です。

エンジン、ミッション、足回りの部品などは、同型車の修理や整備用のリビルト部品として流通しています。

また、鉄やアルミなどの素材としての価値もあるため、解体・リサイクルを前提とした廃車買取業者が引き取るルートも確保されています。

走行距離が15万キロを超えた車でも、引き取り先がまったくなくなるわけではないのは、こうした複数の流通構造が背景にあるためです。

筆者コメント

実際に筆者が売却に携わった走行距離約154,000kmのステップワゴンでも、ディーラー下取りでは5万円という評価でしたが、複数の買取業者による査定では111,100円で売却できました。

距離だけを見て廃車と決めつけていたら、この差額は生まれていなかったはずです。

16万キロ・17万キロでも売却判断の基本は同じ

15万キロを超えて16万キロ、17万キロまで走っていると、「もう1万キロ、2万キロ上乗せされたら一気に価値がなくなるのでは」と心配になるかもしれません。

ただ、中古車の査定は1キロ単位で機械的に減点されるものではありません。

一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)の中古自動車査定制度では、走行距離は年式との関係で評価される仕組みになっています。

つまり、15万キロと17万キロの差よりも、車種の人気度や整備状態、修復歴の有無のほうが査定額に影響するケースも珍しくありません。

もちろん、走行距離が伸びれば消耗部品の劣化が進むため、評価が下がりやすくなる傾向はあります。

「15万キロを超えた瞬間に売れなくなる」という境界線があるわけではないので、16万・17万キロでも基本的な売却判断の考え方は同じです。まずは現在の査定額を確認し、車両の状態を踏まえて判断するのが正解です。

15万キロ車の買取相場は車種と状態で大きく変わる

15万キロ車の相場を知りたいと思うのは自然なことですが、「15万キロなら○万円」という一律の金額を出すのは難しいのが現実です。

同じ走行距離でも年式、車種、グレード、修復歴、内外装の状態によって査定額には大きな差が出ます。

ここでは、査定額に影響する条件と、軽自動車の考え方を整理します。

年式・車種・グレード・修復歴で査定額が変わる

15万キロ車の査定額を左右する主な条件を整理すると、以下のようになります。

査定への影響
年式 新しいほど有利になりやすい。同じ15万キロでも5年落ちと15年落ちでは評価が異なる
車種 国内外で需要がある車種(ミニバン、SUV、軽自動車など)は高走行でも値段がつきやすい
グレード 上位グレードや人気の装備(4WD、安全装備など)は加点要素になることがある
修復歴 フレーム(骨格部分)の修復歴があると減額幅が大きくなりやすい
内外装の状態 目立つキズやへこみ、室内の汚れやにおいは減額の対象になる
整備履歴 定期点検の記録や消耗部品の交換履歴があると評価材料になり得る

ここで注意したいのは、修復歴の定義です。

日本自動車査定協会の基準では、修復歴とは車の骨格(フレーム)部分を修復または交換した履歴を指します。

バンパーやドアの板金修理だけでは修復歴には該当しません。

この違いを知らずに「事故歴あり」と申告してしまうと、必要以上に低い評価を受けてしまう場合があるため、正確な状態を把握しておくことが大切です。

筆者コメント

筆者が立ち会った日産フーガの売却では、両ドアの交換歴がありましたが、骨格部分には及んでおらず修復歴なしの判定でした。

ディーラーでは下取り0円と評価されましたが、複数社の出張査定では18万円の値がついています。

条件を正しく整理するだけで評価が変わった典型例です。

軽自動車は15万キロでも買取対象になる

軽自動車は排気量が小さいため、15万キロまで乗ると「もう限界では」と考えがちです。

しかし、軽自動車だから15万キロで寿命という一律の基準はありません。

国土交通省の点検整備に関する情報でも示されているように、自動車は走行距離や時間の経過とともに部品が劣化していくものの、適切な保守管理がなされていれば性能を維持できる前提で製作されています。

つまり、走行距離の数字だけで耐久性を判断するのではなく、整備状態を含めて個別に見る必要があります。

買取市場で見ると、N-BOXやタント、ワゴンRなど人気の軽自動車は、高走行でも国内外で一定の需要があります。

軽自動車は維持費の安さから実用車としてのニーズが強く、海外でも小回りが利く車として引き合いがあるためです。

日本自動車査定協会の査定基準でも、軽自動車は年間8,000kmが標準走行距離の目安とされており、15万キロとなると標準を大きく超えてはいます。

しかし、走行距離の超過だけで買取不可になるわけではなく、車種の人気度や状態によって評価が変わる仕組みです。

筆者コメント

筆者が自身のN-BOXを売却した際は、走行距離は約39,000kmと15万キロ車ではありませんでしたが、ディーラー下取りの71万円に対して買取では1,153,000円で売却できました。

この経験からも、軽自動車は売却先によって評価差が大きいことを実感しています。

15万キロの軽自動車であっても同じ構造で、下取り額だけを見て価値を判断するのではなく、買取査定も確認して比較する意味は十分にあります。

ただし、軽自動車はもともとの車両価格が低いため、15万キロ超の場合は査定額も数万円単位になることが多い点は理解しておく必要があります。

それでも「0円」「引き取りのみ」と決まるわけではないので、まずは査定に出して現在の評価を確認するのが現実的です。

15万キロ車は下取りだけでなく買取も比較する

相場や条件が見えてきたところで、次に考えたいのが「どこに売るか」です。

15万キロ車の場合、売却先によって評価の差が出やすい傾向があり、ディーラー下取りだけで判断すると本来の価値を見逃してしまうことがあります。

ディーラー下取りで価格が伸びにくいケース

ディーラー下取りは、新車の購入と同時に手続きが進むため手間が少ない反面、高走行車や古い年式の車では価格が伸びにくいケースがあります。

ディーラーは新車販売が本業であり、下取り車の再販は系列の中古車販売ルートが中心です。

15万キロ超の車は国内の中古車として店頭に並べにくいため、下取り額がほぼゼロ、あるいは引き取り同等の金額になることも珍しくありません。

筆者コメント

筆者の経験でも、走行距離約154,000kmのステップワゴンはディーラー下取りで5万円、16年落ちのフーガは下取り0円という評価でした。

どちらも走行距離や年式を機械的に見た結果で、車両そのものの状態や市場での需要はほとんど考慮されていない印象でした。

もちろんディーラー下取りにもメリットはあります。

手続きが一本化できること、信頼性が高いこと、新車の値引き交渉に組み込める場合があることなどです。

新車の購入を前提としているのであれば、下取り額が低くてもトータルの条件で納得できるケースはあり得ます。

ただ、15万キロ超の車では下取り額だけを見て「やっぱり価値がないんだ」と結論づけるのは早いと感じます。

下取りの金額は、あくまでディーラー側の再販ルートで評価した結果であって、車そのものの市場価値とは必ずしも一致しません。

特に高走行車では、その差が大きくなりやすいのが実態です。

過走行車を扱う買取先で評価が変わる

15万キロ超の車でも、過走行車の買取に対応した業者であれば評価が変わることがあります。

その理由は、買取業者ごとに持っている再販ルートが異なるためです。

たとえば、海外への輸出ルートを持つ業者であれば、国内で評価されにくい高走行車でも仕入れ対象になります。

また、解体・リサイクルを前提とした廃車買取業者も、鉄やパーツとしての価値を見込んで買い取るため、0円にはなりにくい仕組みです。

筆者コメント

筆者が15万キロ超のステップワゴンで確認した範囲では、廃車買取サービスでは3万円から9万円程度の提示がありました。

一方、複数の買取業者を集めた同時査定では最終的に111,100円で売却できており、売却先によって数万円の差が生まれています。

ここで重要なのは、「買取なら必ず高い」と断定することではなく、売却先の選択肢を広げてから比較するという考え方です。

下取り、買取、廃車買取にはそれぞれ特徴があります。

特徴 15万キロ車での傾向
ディーラー下取り 新車購入と手続きが一本化できる 高走行車は低評価になりやすい
買取業者 再販ルートが業者ごとに異なる 海外輸出や業者間オークションのルートがあると評価が変わることがある
廃車買取 電話やWebで手続きが完結しやすい パーツ・素材としての価値で買い取るため、一定額がつきやすい

廃車買取は手続きの手軽さが魅力で、15万キロ超の車でも数万円の値がつくことが多い選択肢です。

一方、買取業者で複数社の査定を比較すると、廃車買取の上限を超える金額になることもあります。

手間と金額のバランスを見て判断するのが現実的です。

15万キロまで乗った車で査定前に確認すること

売却先を検討する前に、もうひとつ大切な準備があります。

15万キロまで乗ってきた車だからこそ残っている整備記録や交換部品の情報は、査定時の評価材料になります。

一方で、売る前にわざわざ高額な修理をすることが得策とは限りません。

整備記録と交換部品は評価材料として伝える

15万キロ走ってきた車であれば、これまでにタイミングベルトやウォーターポンプ、バッテリー、ブレーキパッドなど、さまざまな消耗部品を交換しているはずです。

その履歴は、点検記録簿(メンテナンスノート)や整備工場の明細書に残っていれば、査定時に伝えることで評価材料になり得ます。

国土交通省も点検整備の手引きの中で、自動車メーカーが公表しているメンテナンス情報(取扱説明書やメンテナンスノートなど)を参考にして点検整備を実施することの重要性を示しています(出典:国土交通省 自動車の点検整備)。

査定士は現車の状態を目視で確認しますが、過去にどのような整備がされてきたかは車を見ただけではわかりにくい部分もあります。

整備記録簿が残っていれば、定期的にメンテナンスされてきた車であることが伝わり、評価にプラスに働くことがあります。

逆に、記録が残っていなくても、交換した部品や整備内容を口頭で正確に伝えるだけでも印象は変わります。

筆者コメント

筆者が売却や査定に立ち会った経験でも、整備歴や不具合箇所を正直に伝えたほうが、契約後の減額トラブルを避けやすく、結果的に安心できる取引につながっていました。

売却前の高額修理は査定額との釣り合いで判断

「売る前にタイミングベルトを交換しておいた方が高く売れるのでは」と考える方もいるかもしれません。

しかし、15万キロ車の場合、売却前の高額修理は必ずしも得策ではありません。

たとえばタイミングベルトの交換費用は車種やエンジン型式によって異なりますが、工賃を含めると3万円から10万円前後かかることがあります。

しかし、その修理費が査定額にそのまま上乗せされる保証はなく、むしろ修理代を回収できないケースのほうが多い印象です。

15万キロ車の査定額自体が数万円から十数万円の範囲になることも珍しくないため、高額な修理費を投じると赤字になるリスクがあります。

なお、タイミングベルトの交換時期はメーカーや車種によって異なります。

一般的には走行距離10万キロ前後が交換目安とされることが多いですが、正確な時期は取扱説明書やメーカーのメンテナンス情報を確認するのが確実です。

査定前に確認すべきなのは、「この修理にかかる費用」と「修理した場合に上がる可能性のある査定額」の釣り合いです。

判断に迷うときは、まず修理前の状態で査定を受け、その金額を見てから修理するかどうかを決めるほうが合理的です。

整備記録と現在の状態をそのまま正確に伝え、査定額を確認してから次の行動を決める。

これが15万キロ車の売却準備として堅実な進め方です。

15万キロで売るか乗り続けるかの判断基準

査定の準備が整ったら、最後に考えたいのが「今売るか、もう少し乗り続けるか」という判断です。

ここまで乗ってきた車だからこそ、愛着もあれば不安もあるはずです。

その判断を感情だけで決めるのではなく、数字をもとに整理してみましょう。

今後の修理費と車検費用を見積もる

15万キロまで走った車は、今後の維持にどの程度の費用がかかるかを見積もっておくことが判断の材料になります。

自動車検査登録情報協会の統計によると、乗用車の平均使用年数は13.35年(2025年3月末時点、軽自動車を除く)となっており、年々長期化する傾向にあります。

15万キロに達する車は年式も10年以上経過していることが多く、車検費用に加えて、エンジン周り、足回り、電装系などの修理が重なりやすい時期に差しかかっている可能性があります。

今後1年から2年の間に予想される費用を大まかに見積もり、その金額と現在の査定額を並べてみると、判断がしやすくなります。

確認するポイント
次回車検の費用 法定費用に加え、整備費用がどの程度かかりそうか
予想される修理費 タイミングベルト、オルタネーター、足回りなど高額になりやすい部品の交換時期が近いか
現在の査定額 複数社で査定を取り、いま売った場合の金額を確認する

修理費と車検費用の合計が、現在の査定額を大きく上回るようであれば、乗り続けることで実質的に維持費が車の価値を超えていく計算になります。

逆に、修理の見通しが軽微で、まだしばらく問題なく走れそうであれば、もう少し乗り続けるという判断もあり得ます。

査定額を確認してから乗り続けるか決める

「まだ走れるからもう少し乗ろう」という判断自体は間違いではありません。

ただ、今の査定額を知らないまま乗り続けて、次に確認したときには値段がほとんどつかなくなっていた、というケースもあります。

15万キロ前後は、走行距離と年式の両面で車の価値が下がりやすい時期です。

半年や1年の先送りで査定額が数万円下がる可能性もあるため、「とりあえず今の価値を確認しておく」だけでも意味があります。

筆者コメント

筆者が実際に査定に立ち会ってきた中でも、査定額を確認したうえで「今売る」「もう少し乗る」を決めた場合は、後悔が少ない印象があります。

逆に、査定を受けずに先延ばしにした結果、車検費用や修理費がかさんでから売却に踏み切り、「もっと早く動いていれば」と感じるケースも見てきました。

査定を受けること自体は無料のサービスが多く、査定を受けたからといって必ず売らなければならないわけではありません。

売却を決断する必要はなく、まず今の査定額を確認し、今後の維持費と比較して、数字で判断できる状態を作ることが第一歩です。

15万キロまで乗ってきた車であれば、それだけ長く付き合ってきた愛着もあるはずです。

だからこそ、感覚だけで「まだ大丈夫」と先送りするのではなく、一度査定額という客観的な数字を手に入れたうえで、乗り続けるか手放すかを判断する。

その方が、どちらを選んでも納得しやすくなります。

まとめ

15万キロ走った車でも売却は可能であり、走行距離だけで価値がゼロになるわけではありません。

ただし、低走行車と比べると不利になりやすいのも事実です。

この記事で整理した判断軸を振り返ります。

確認すべきこと
値段がつく理由を知る 国内需要、海外輸出、パーツ価値の3つが背景にある
相場は一律ではない 年式、車種、グレード、修復歴、整備状態で査定額が変わる
売却先を比較する ディーラー下取りだけでなく、買取査定も確認する
整備記録を活用する 点検記録簿や交換履歴は査定時の評価材料になる
高額修理は慎重に 売却前の修理は査定額との釣り合いで判断する
売るか乗るかは数字で決める 現在の査定額と今後の維持費を比較する

15万キロの車を前にすると「もう値段はつかないだろう」と思いがちですが、その思い込みのまま廃車や引き取りに出すと、本来残っていた価値を取りこぼすことになります。

筆者コメント

筆者が複数の売却や査定立ち会いを通じて実感しているのは、距離や年式の数字だけで判断を終わらせず、現車を見てもらう場を作ることで評価が変わるという点です。

まずは今の査定額を確認し、その数字をもとに売却か継続かを判断する。

15万キロまで大切に乗ってきた車だからこそ、最後の判断も根拠を持って進めてほしいと考えています。

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自社ローンの窓口編集部

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また、全国の自社ローン販売店を会員に持ち、より多くの方のローン仮審査通過率の向上を目指し少しでも購入ハードルを下げるべく各信販会社様と協力しております。

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